ちゃんろーの沖縄料理ブログ~お母さんの味~

沖縄県は宜野座出身のちゃんろーが母の味を目指して書くレシピブログです。

我が家の味!ナーベーラー(へちま)のシチュー煮のつくり方

こんにちは!

沖縄出身のちゃんろーです。

 

10月に入ってから暑い夏はどこへやら、気温が下がって風も冷たくなり、寒がりな私の衣装ケースはすっかり秋冬物になっています。

 

本州北の方では紅葉も見頃を迎え、すっかり秋めいてきました。

 

スーパーの青果売り場も秋の食材でにぎわってきましたね~。 

秋は美味しいものがいっぱい!私の一番好きな季節です。

 

そんななか、私の地元沖縄は10月後半になっても気温が高く、夏日和が続いています。まだまだTシャツ短パン、クーラーが大活躍中です!

 

沖縄では、秋になってもゴーヤーやオクラ、パパイヤなど夏の野菜が収穫できるので、野菜売り場もまだ夏の野菜たちがずらりと並んでいます。沖縄の秋はまだ先ですね。

 

先日、沖縄の実家から島野菜が届き、その中にはへちまが!!

へちまは東京ではどこのお店を探しても売っておらず、沖縄を離れて暮らす私にとっては、貴重な野菜!沖縄に帰ったときには必ず母に注文してへちま料理を作ってもらっています。

 

へちまは沖縄の方言で『ナーベーラー』といい、本州では、たわしや化粧品の材料として用いられることで知られていますが、沖縄では食材として食べる習慣があります。

今や沖縄料理の人気上昇で、本土でも沖縄の食文化が広まりつつあります。

へちまこそ売ってはいないものの、へちまを食べる食文化に驚かれる人は今では少ないかと思いますが、沖縄では夏バテ防止に一役かう貴重な夏野菜の一つなのです。

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へちまの食べ方は、『ンブシー』と言って煮物料理にするのが一般的。

ポーク缶や島豆腐と一緒に煮込み、味噌で味付けして食べることが多く、沖縄の食堂や、本土にある沖縄料理屋のメニューでもへちまといえば味噌煮が定番です。

食感はとろっとしていて、ナスのようですが歯ごたえもあり、同じウリ科のゴーヤーと比べてまったく苦味がありません。

ただ、へちまには独特の青臭さがあるので、それを緩和させるため味噌など濃い味付けで調理した料理が多いのかと思います。

 

もう一つ定番の食べ方があります。

 

沖縄には県民がストゥー缶とよぶ、『ビーフシチューの缶詰』が売っています。

このシチュー缶は沖縄でしか売っていないのか、本土では見かけません。

 

沖縄で売っているシチュー缶は二種類あり、私の実家でよく使うのは『メイフェーア』というシチュー缶で、こういうものです↓

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メイフェーアには、牛肉、じゃがいも、にんじん、グリーンピースなど、大きめにカットされた具材がゴロゴロ入っており、へちまとこの缶詰一つあれば、他に食材を準備しなくても簡単で美味しい一品ができちゃいます。

 

この料理、他の家庭でもよく食べられている料理なのですが、コレといった料理名がなく(私が知らないだけ?)、

私もいつも「へちまのンブサー」とか「メイフェーアで煮たへちま」と言っていました(笑)

この際なので、レシピの紹介も兼ねて『ナーベーラーのシチュー煮』と名づけます!

 

ご飯にかけてサラサラ食べられるので、簡単に済ませたいときや、慌てがちな朝の食事にもピッタリです。

私の実家では休みの日の朝食によく登場してました。

 

今日は母の作るシチュー煮をご紹介したいと思います!

 

材料(4人分)

  • へちま・・・2本(皮付きの状態で740gありました)
  • メイフェーア  ビーフ&ベジタブル・・・1缶
  • 塩・・・小さじ1/2
  • 顆粒のだしの素・・・10g
  • 片栗粉・・・大さじ1
  • 水・・・大さじ2

 

下ごしらえをする

①へちまは皮がかたいので、皮が残らないようにむき、1cm幅の輪切りにします。

(種は未成熟で柔らかいので取り除く必要はありません)

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②片栗粉と水を合わせて、水溶き片栗粉を作っておきます。

③コンロに火をつけた時に慌てないように、缶のフタを開けて準備しておきます。(缶切りが必要です)

 

調理する

①フライパンに油をひいて塩を入れ、火をつけて中火でへちまを炒めます。

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②へちまが少し透き通るまで炒めたら(3分くらい)、シチュー缶を加えます。

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③軽く混ぜたらフタをして、弱火で10分煮ます。

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10分後フタを開けてみると、へちまから出た水分でスープのようになっています。

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④だしの素を加えて混ぜたら、水溶き片栗粉も加えて煮込み、とろみがついたら完成です。

 

完成!

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美味しそうにできました~!

 

私はサラサラ食べられるくらいのとろみが好みなのでゆるく仕上げています。

ご飯にかけて食べる場合、とろみが強いとカレーのようで、弱いとリゾットのようになります。

なので、とろみを付ける際に水溶き片栗粉を数回に分けて加えたり、足りなければ片栗粉の量を足したりして、様子を見ながらお好みのとろみを付けて下さい。

 

久しぶりにへちまを食べて、懐かしい母の味にホッとしました。

 

へちまは家庭菜園で育てられます

へちま自体は本土で購入するのは難しいですが、夏になるとお花屋さんで緑のカーテン用にへちまの苗が売っています。

へちまの世話は日当たりの良い場所で、水やりさえできれば難しいことはありません。

 

私も去年、アパートの二畳もない小さな庭でへちまを育てました。

植え付けの時期がだいぶ遅かったため、最初の実がついたのは9月下旬。

10月に入ってから気温が下がり、夏の野菜のへちまにはこの寒さが厳しかったのか、あまり実をつけることはなく終わってしまいましたが(笑)

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初めてのへちま栽培は期待したほどの収穫はできませんでしたが、自分で世話をして日に日に成長していくへちまを見るのが楽しくて、それをきっかけに夏は庭で家庭菜園を楽しむようになりました。

今年はゴーヤーを栽培して豊作だったので、来年はもう一度へちまに挑戦したいと思います!

ご家庭でゴーヤーやトマトなどを栽培したことのある方は、へちまも育ててみてはいかがでしょうか?

夏場、庭やベランダで栽培して日よけとして涼をとりながら、実は食べると夏バテ予防にもなるので、自分で育ててみるのも楽しみの一つになって良いかもしれません。

 

今日ご紹介したシチュー缶(メイフェーア)は、お店では沖縄でしか購入できませんが、ネットで購入できるので、そもそもシチューの缶詰が気になる...という缶詰好きな方もぜひ試してみて下さい!